キロン=魂の傷、の理由が分かった

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先日、ある生徒さんと面談をしているときに

「この本を買ったんだけどまだ読んでない」

と言われて「あぁ~それね…」と思いつつ

読んでもいないのに批評も出来ないのでとりあえず買ってみた。のが、今日届いた。

まだパラパラとめくった程度だが、その中に

「キロンはその人の魂の隠された傷、言い換えるなら深いコンプレックス

(より正確に言うなら、トラウマ=魂の傷)」

と記載があり、みんながこぞってキロン=トラウマ

という図式をあげるのはこれか、と理解した。

 

ソウルジャーニー

 

何度でも言うけれどもキロンは別にトラウマではない。

トラウマとは何か。

その対象となる物事が起こった時に、正常でいられなくなるような精神的恐怖のことを言う。

私で言うなら炎である。

 

どいつもこいつも猫も杓子も、トラウマトラウマと言ってそのことを解消するのを避けるかのごとく、そしてそのことから目をそらすための良い材料としているが、トラウマは本来そんな逃げ道に使えるようなものではない。

大体、キロンを「トラウマ」としてしまうとトラサタの話が出来なくなる。

それなら古典占星術を使えば良いのにそれもしない。

なぜなら古典占星術は厳しいからであろう。

 

この著者は確かに大家と呼ばれるにふさわしい人物ではあるが、研究家であって鑑定をしているわけではないから、そもそも机上の空論的なところがある。

もちろん研究は必要で、それを元に現場で検証して、またフィードバックして、という風に練っていくことで学問は成立するし進化していく。だからそれ自体を否定したいのではない。

だが、キロン=トラウマだとすることで本人の人生が良くなると本気で思うだろうか?

逃げ道は別のところで用意すればいい。それは即ち、金星や海王星のありかだ。

キロンは本来、みんなが嫌がる土星の規制を破ろうとするものであって、そのために痛みを伴うのは当たり前なのだから、キロンをトラウマとするなら土星の枠にはまっていればいいし、そうでないなら痛みを我慢して独立するべきであると思っている。

昔、この著者と親しい人に「あの人はセルフプロデュースが格段にうまい」と聞いていたが、つまりこういうことなのだろうと思う。

誰しも逃げたいところ、誰かのせいにしたいところはあるから、その心理をうまくついてやるのだ。そうすると、「そうなんです~」とこの著者にしなだれかかり、依存的になり、信じる人が増え…という構図でビジネスが成立する。

ビジネスだからそれが悪いとは思わない。しかも、コスパの悪い鑑定をせずしてビジネスを成功させようと思うなら、やはりこのようなモデルを構築するのが理想的だろう。

 

ま、こういう風に思うのは多分、自分の冥王星が割とキツめの感じで主張してくるからだろうと思う。太陽しかり、火星しかり。

だから、多分太陽とか火星がふんわりしていて冥王星の主張もないような人の場合はこの著者の言うことに「そうだよねぇ」と納得できるのかもしれない。

結局、書き手がいくらいいことを言っていたとしても受け取る側の器がなければ何の意味も持たない。私は彼の言うことを受け入れる、器が無いようだということだけがこの本を通して(まだパラパラめくった程度だが)分かった。

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